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価格競争から脱却するためのヒント 〜「編集」で競争しよう

by Mitsuhiro Minami on Apr 11, 2017 9:00:00 AM


photo by *MattHurst*


一昨年あたりから地方の中小型百貨店の閉鎖や撤退が相次いで発表されています。この流れはまだまだ続くでしょう。

ところでその原因は何でしょうか?原因はさまざまありますが、その中の1つとして、近隣に都心大型百貨店があることが挙げられます。電車に30分ほど乗れば都心の大型百貨店に到着できるような立地の中小型店というのは著しく不利です。

地方の中小型百貨店が苦戦している理由

なぜなら、中小型百貨店の少ない品揃えでは都心大型百貨店の豊富な品揃えでは勝ち目がないからです。多くの消費者は豊富な品揃えの店で選びたいと考えます。ですから、都心店はどんどんと大型化するのです。同じことは郊外型ショッピングセンターにも当てはまります。多くのニーズを満たすために品揃えをなるべく多くしようとします。その結果、郊外型ショッピングセンターは今では恐ろしいほど巨大化しています。

では、大型店が無敵の存在かというとそんなことはありません。昨今成長が著しいインターネット通販には到底勝てません。どれだけ広い店を作っても広さには限界がありますが、インターネットのウェブという空間は無限に広がっています。やろうと思えば10億点くらいの商品をウェブ上で陳列することも可能です。ですからどれだけ広大な店を作ってもウェブには勝てないのです。

カルチュアコンビニエンスクラブの増田宗昭社長によると、Amazonの倉庫の総面積の広さは東京都中野区と同じくらいの広さだそうです。ウェブの空間は無限ですからAmazonはその気になればその広大な倉庫に保管している莫大な量の商品すべてをウェブ上に陳列することができるということです。

どれほどイオンタウンが広いといっても東京都中野区の広さに勝てますか? 広さで勝てないということは品揃えの豊富さでも勝てないということです。

 

モノを並べただけでは売れない時代

戦後直後からバブル期ごろまでは、モノがなかった時代なので作って並べたら売れる時代でした。もちろん売れない商品もありましたが、ほとんどは売れたのです。なにせ、人々はほとんどモノを所有していませんでしたから。もう少し細かく見てみると、高度経済成長で所得が増えた大衆は「高額な良いモノ」を買えるようになりました。ですから「高くても良いモノ」は割合に売れたのです。そして低価格な粗悪品と高額な良いモノの落差が激しかったのです。

今でも物作り系の人やメディアの人間をはじめとして多くの人が「良いモノを作れば高くても売れる」と信じていますが、このころの感覚が抜けないのでしょう。今ではそれは当てはまりません。今は「良いモノ」でも売れるとは限りません。そんなことを信じて物作りをするのは逆にビジネスを成り立たなくさせるので有害な思想です。

バブル期くらいからモノを並べただけでは売れない時代になります。今度はそれを「どこで買ったか?」「どの店で買ったか?」ということに価値観が移行します。基本的なモノをすでにほとんどの人は手にしてしまったからです。だから「東京の青山で買った」とか「渋谷、原宿で買った」とか「伊勢丹新宿店で買った」とか「ビームスで買った」とか、そういうことが価値観になったわけです。「どこが作った(企画デザインした)商品か」というのもこの価値観の一つかもしれません。リーバイスのジーンズなら価値がありますが、ジャスコの平場に並んでいる1900円の名も知れぬメーカーのジーンズなら価値は認められません。


プラットフォーム(店・場所)競争の次の時代へ

以前に増田宗昭社長にインタビューをしたことがあるのですが、増田社長はこのバブル期以降を「プラットフォームの時代」と呼んでおられました。どんなプラットフォーム(店、場所)で買うかが重視された時代です。

現代はこの「プラットフォームの時代」が崩れかかっている時代です。プラットフォーム競争によって店の大型化競争が激しくなりましたが、ネット通販の出現で、実店舗の巨大化競争は意味をなさなくなったからです。ウェブ空間は無限の広さを持っています。

現在は過渡期ですので、いまだにプラットフォーム競争をしている流通小売業(百貨店や総合スーパーなど)やアパレルブランド、セレクトショップが珍しくありません。しかし、価格でも品揃えでも利便性でもAmazonに勝てなくなりました。大型店はもとより、中小型店は別のベクトルで競争しなくてはなりませ ん。


広さや安さではない、「編集での競争」を考えよう

それは「セレクト」「編集」だそうです。いわゆる疑似SPA化したセレクトショップチェーンのことではありません。特定の個人とか、企業とか、ブランドが選んで編集した商品群を指します。「あの人が選んだから」「あのブランドが選んだから」「あの店が選んだから」という理由が消費者を惹きつけるようになっているのです。こうなると、広さや安さの競争ではなくなります。増田社長はそれを証明するために、京阪電鉄の枚方市駅前に「Tサイト」を開業したそうです。店舗面積が広くないので、物販は1フロアあたり数ブランドが入っている程度ですが、その「編集」を支持してもらいたいとのこと です。

みなさんのブランド、お店はどうでしょうか? 品揃えの多さや面積の広さ、値段の安さだけを競争していませんか?その部分での競争は大手資本には絶対に敵いません。「編集」での競争を考えて、モノづくりや日々の販売に取り組むべきではないでしょうか。

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