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売り上げが突然止まったら? 〜店舗と本部の意思疎通を密接に、当たり前のことを当たり前にする

by Mitsuhiro Minami on Oct 11, 2017 9:00:00 AM


photo by ewtown grafitti


今回はちょっと趣向を変えまして、自分の体験を紹介してみたいと思います。どうぞお付き合いください。

洋服販売員の現場体験から

僕は大学卒業後3年間ほど、スーパーの子会社の洋服販売店チェーンに勤務しました。店長も1年半くらい務めました。最終的には靴専門店に配属でそこから退職しました。もちろんスーパーの子会社なのでどれも低価格商品ばかり扱っています。ですから、ここの読者である高額店や有名ブランドの販売店の内情はわからない部分はありますが、同じ販売員ということでは日々の業務やら責務は何となく理解できる部分があります。

手に職というわけではないですが、これ以降もときどき、販売を手伝うことがあり、今に至っています。

 今、断続的ですが、ある在庫処分店の販売を定期的に手伝っています。各メーカーから在庫品を安く引き取ってきて、それを安く販売するという形態です。俗に「バッタ屋」と呼ばれる業態でもあります。


店のスタッフは段ボールを開けてはじめて商品を知る

この店では単なる販売員の助っ人ですから、品揃えにも仕入れにも口出しする権限はありません。社長が仕入れてそれが店に送られてくるというシステムです。店のスタッフは送られてくるまでどんな商品なのかわかりません。段ボールを開けてみて初めて商品を確認するという形です。

ここに限らずこの形態の店は多いのではないでしょうか? 大学卒業後に勤務したチェーン店もそうでした。チェーン店の場合はバイヤーによる仕入れでしたが。


売上高は低価格店の割には悪くありません。大手ブランドの直営店や有名店に比べると売上高は低いですが、それでも年間3000万円くらいの売上高はあります。

2週間以上続く、突然の売上不振

毎月の売上高はだいたいほぼ同じくらいなのですが、つい先日、突然売上高が稼げなくなったことがあります。今まででも数日くらいは売上高の悪い日もありましたから、最初はそんなに慌てませんでしたが、このときは2週間以上も売上高の低迷が続きました

ある月の25日までは平均的な売上高を稼げていたのに、翌日の26日からパタっと売上高が止まってしまったのです。翌月になってもその流れは変わらず、その月の10日くらいまで低迷が続いたのです。

10日ごろに新商品が入荷し、それを店頭に並べたことと、さらなる値下げセールを行ったことにより売上高は平均まで回復して一安心しましたが、こういうことが起こりうるのだなあと改めて驚きました
 

販売員の限界を痛感

その期間に店頭に立った感想ですが、通常の接客・販売・補充をしていても一向に売れないのです。スタッフ全員が各々どのように工夫を凝らしても一向に売上高が上向きません。本当に1店舗の販売員のできることなど限られていることを痛感しました。

どんなに愛想良くしようと、熱心に接客しようと、お客からすれば「要らない物は要らない」のです。よほどの美男美女なら違うかもしれませんが、平凡な容姿の販売員がいくら心を込めて接客しようと、笑顔で応対しようと、お客からすれば「愛想良くしてもらっても不要な物は買わない」のです。「あんたの笑顔に免じて1つ買うわ」なんてお客は何万人に1人もいないのです。
 

売上には本社の品揃え・価格変動・広報が必要

店頭スタッフの一人としての感想を言うなら、接客や応対でも商況が打破できないときは、品揃えを変えるとか、販売価格を変える(値下げする)とか、店舗を改装する(リニューアル)とか根本的な施策を打たないとどうしようもないと感じました。また、本部(本社)が広報宣伝をしてお客を集めてくれないことにはどうしようもありません。店舗の前で声出ししてもそれで寄って来るお客なんてそんなに多くありません。

現在、各ブランドの店舗では優劣が明確に分かれていると思いますが、大学卒業後の店舗や低価格店のように、品揃えや値下げをする権限のない店舗も多くあります。また、同じく広報宣伝の手段を持たない店舗も多くあるでしょう。そうなると、本社(本部)による品揃え、価格変動、広報宣伝がいかに重要かということになります。

本部と店舗のコミュニケーションが重要

この業界には昔からそういう傾向があり、今でも変わっていない部分がありますが、本部(本社)と店舗の不仲というか対立が少なからずあります。

両方の立場の経験からいうと、本部は売れ行きの鈍さを店舗のせいだと考えています。一方、店舗は売れ行きの悪さを本部の品揃え、集客、価格変動が原因だと考えています。好調なときはお互いの不信感は隠されていますが、不振になると途端にそれが表面化してしまいます。

お互いが対立してしまうとさらに売上高が低下して悪循環スパイラルに陥ってしまいます。実際にこんな不振店は多いのではないでしょうか?

本来であれば、経営陣のトップが両者を融和させる働きを見せなくてはならないと思うのですが、経営陣はそういったことよりも資金繰りであったり金融機関との折衝であったり、外部との連携であったりとそういうところにリソースが割かれている場合が多くあります。もちろん、それらも重要ですが、そのことだけでは足元をすくわれてしまいます。

経営陣頼みでも難しいことが多いので、結局のところ本部や商品部と店舗がいかにコミュニケーションを図りながら、それぞれの情報を交換し合うかということが重要になってきます。本部は店舗の内容を把握しているし、店舗は本部の動きを把握しているという状態になるのが好ましいのではないでしょうか。

魔法のV字回復の秘策はない

アパレル業界に限らず、どの産業でも不振企業を一夜のうちにV字回復させるような魔法の手段は存在しません。月並みな結論ですが、小さいことの積み重ねを繰り返して改善していくほか方法がないのです。アクロバティックな解決方法を提示することは不可能でしょう。不振店は当たり前のことが当たり前にできなくなっていることが原因ではないかと思います。もう一度、店舗と本部の意思疎通を見直してみてはいかがでしょうか。  

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Categories: 顧客ロイヤルティ

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