<img height="1" width="1" alt="" style="display:none" src="https://www.facebook.com/tr?id=166249413575602&amp;ev=PixelInitialized">

無意識の「逆ランチェスター」で失敗していませんか?〜勝つための正しい思考法

by Mitsuhiro Minami on Mar 28, 2017 9:00:00 AM


photo by *Adam Purves (S3ISOR)*


マーケティングの初歩をかじった方ならご存知だと思いますが、「ランチェスターの法則」というものがあります。どのように取り組めば勝てるのかということを、小集団の立場からと大集団の立場から考えられています。

その法則とは

 1、小集団が大集団に勝つためには、一点突破が必要
 2、大集団が小集団に勝つためには、圧倒的な物量を生かしての追随

 だとされています。

「一点突破」による中小アパレルブランドの成功事例

小集団というのを中小零細企業、大集団というのを大手資本ととらえていただくとその意味するところがもっと分かりやすくなるでしょう。

中小零細企業は総合力では大手に負けてしまいますから、勝つためにはどこか特定の分野に集中しなくてはなりません。例えば、最近の例ですと、大阪府松原市にあるコーマという靴下工場は長年下請け生産のみでしたが、5年ほど前からオリジナルブランドの靴下の販売も開始しました。

年商10億円程度の工場なので、大手の靴下ブランドとは太刀打ちできません。そこでコーマはスポーツ向けソックスに限定してオリジナル商品を開発しました。しかも野球やサッカーといったメジャーなスポーツではなく、ランニングや自転車、ボルダリングといったマイナーなスポーツに絞って靴下を開発しました。バカ売れしたとはいえませんが、小売りベースでオリジナルスポーツソックスは1億円くらいには成長したそうです。

年商10億円の企業にとってはうれしい増収といえます。これがもし、通常のファッション靴下を開発していたなら、安さでは5足1000円やユニクロに、ファッション性では著名ブランドに手も足も出なかったでしょう。

スポーツ向けソックス、しかもマイナースポーツ向けという一点突破による成果だといえます。

 

ユニクロに見る大手企業の成功パターン

一方の大手企業ですが、これは資本の力で中小零細企業のヒット商品を追随すれば良いのです。同じ商品でも生産数量を格段に増やすことで1枚当たりの製造コストを抑えることができ、結果として低価格で大量に販売することが可能になります。これはユニクロを思い浮かべればすぐに理解できるのではないでしょう か。

フリース、保温肌着、軽量ダウンジャケット、と次々に高額アイテムを低価格に落とし込んで大ヒットさせました。大量に作りこむことで1枚当たりの製造コストを抑えて、その分、店頭で低価格で売ることで、これに多くの消費者が飛びつきました。これはまさしくランチェスターの法則の大集団の勝利パターンそのままです。

もちろんユニクロもスタート当初は小集団でしたが、徐々に売り上げ規模を拡大し、今ではユニクロブランドだけで年商8000億円規模にまで成長しました。アパレル業界においては紛れもない超巨大集団です。

本来は低価格ブランドでしたが、いつの間にかトレンドをけん引するようにまでなっており、ますます強さが際立っています。

かつての大集団たる百貨店や大手総合スーパーは防戦一方で、厳しい状況が続いています。それらに納入していた大手アパレル各社もかなりの苦戦を強いられています。個人でも組織でも強いときは積極的になり、また打つ手がことごとく当たりますが、弱くなると消極的になり、打つ手はことごとく外れます。それがさらに弱気にさせ、失敗を恐れるあまり、確実に売れる商品を求めるようになります。悪循環のスパイラルです。


98年ごろに起きたフリースブームの反動によってユニクロは2000年ごろ売上高を激減させていました。下手をすると経営破綻に追い込まれたのではないかと思いますが、見事に復活しました。そのきっかけの一つは保温肌着「ヒートテック」の大ヒットです。

ここからユニクロは反転し、企業規模を拡大し続けることになります。

ユニクロへの追随は「ランチェスターの法則」の逆を行っている

そうすると大手総合スーパーや大手肌着メーカー各社は、ヒートテックの廉価版というべき発熱本肌着をつぎつぎと低価格で発売し始めました。この動きは現在では落ち着いたものとなっていますが、それでも完全になくなったわけではありませんし、3年くらい前までは本当に各社とも全力で商品を投入していました。 その間、ユニクロは売り上げ規模を拡大し続けてきており、こと衣料品に関しては3年前の時点で、大手総合スーパー、百貨店、大手アパレル企業のどこよりも売上高が大きくなってしまっていたのです。

続いての大ヒット商品は軽量ダウンジャケットです。ユニクロが大ヒットを飛ばした翌年から各社はユニクロとほぼ同等の価格で軽量ダウンジャケットを発売しました。

こうなると各社は完全にユニクロに追随するようになってしまっています。そしてその姿勢は今も続いています。

 衣料品に関しては自社よりも大資本であるユニクロに追随するという各社の姿勢はどうなのでしょうか? ランチェスターの法則の逆を行っているのではないで しょうか?ランチェスターの法則の逆をやっていては勝ち目はありません。小集団が大集団に追随してもまったく何の効果もありません。

大手に追随する「逆ランチェスター」に勝ち目はない

しかし、こういう「逆ランチェスター」はアパレル・ファッション業界に数多くあります。追随先はユニクロだけではありません。例えば、ブランドの新商品展示会に行けば「この商品は大手セレクトショップが仕入れています」「これは大手百貨店が仕入れています」という説明をすれば、それを仕入れてしまう小規模専門店は珍しくありません。小規模専門店が大手セレクトショップや大手百貨店に追随して勝ち目があると思っているのでしょうか? きわめて不可解な判断です。

景気の悪い時代ですから、なるべく失敗したくないという気持ちはわかりますが、そういう姿勢では小規模専門店の売れ行きは永遠に好転しません。

今こそ基本に立ち返って品ぞろえや接客を見直すことが必要ではないでしょうか。そして各マーケティング理論をもう一度基本に忠実に読み直してみるべきではないでしょうか。「ランチェスターの法則」も基本に立ち返って考えてみる必要があるのではないでしょうか。

小集団は一点突破で戦況を打破するしかないのですから。

やさしい顧客満足と売上アップがわかる本:無料でダウンロードする

Categories: 顧客ロイヤルティ

顧客エンゲージメント超入門:無料でダウンロードする
無料コンサルティングのご案内:NPSを活用した顧客満足度調査など